Mr.Childrenというバンドの歴史

00年代の名曲として

解散の危機を乗り越えて

2000年に解散を本気で考えた、ということはつまり00年代に突入して生まれるはずだったミスチルの名曲たちも永久封印されるはずだったと考えたら、それはそれで空恐ろしい話だ。ミスチルといえば先に話したように90年代は日本の音楽市場にとっての黄金期であり、それは等しく彼らにも言えることだからです。先に紹介した曲々、今では最早ダブルミリオンなんて数字が夢のまた夢といった扱いをされている中では、ようやく数十万枚売れたら良いほうだと言われるような時代が今だ。00年代にもミリオンヒットこそ生まれるも、年々購入する人の志向もアナログからデジタルへと切り替わっていったことで、市場は一転した。

かつては歌手になって一躍ヒットすればお金持ちになれる、そう信じられています。今でもそうかもしれませんが、かつてと比べれば微々たるものと言える。もちろん一般的な所得層と比べれば桁違いの収入はあるかもしれませんが、移り変わりの激しさは変わらずに愛され続けるというのは難しいものだ。そういう視点から見ても、ミスチルは時代を超えても尚、愛される層は揺るぎなく、手厚く指示されている。これを凄いと言わずして何というか。

さて、では00年に突入してからのミスチルといえば発表してきた楽曲といえば何かと考えてみる。となるとやはり筆者はここで上げたいのが2004年に発売された『Sign』を取り上げてみたい。この作品は上述に紹介したテレビドラマにタイアップされていましたが、これまた若者の支持層を固めた作品となっています。

ミスチルとしての真骨頂

2004年5月に発売された同楽曲はドラマの内容と相まって人気は高騰、初動売上はその年のシングルCDの中では最高記録を打ち立て、この年には同楽曲で二度目のレコード大賞を受賞した。この時は前回の時と違ってきちんと会場でトロフィーを受け取っていたため、かつて起こってしまったハプニングはなかった。

00年代に入ってからはミスチル人気も安定期に突入し、実質的なミリオン記録こそ打ち立てられていないものの、それに近い売上を記録する機会も少なくなっていきます。今作も80万枚近くの売上に留まるものの、別の意味でSignは注目を浴びた。ミスチルの楽曲で長くランクインし続けた曲といえば、ブレイクするきっかけを創りだした『CROSS ROAD』が最高の50週を記録し、『Sign』じゃそれに次ぐ46週もの間ランクインし続けたのです。

そんな楽曲としての魅力は、ありふれた平凡な日常を楽しむことを忘れず、精一杯一日を大切にしていこうといったメッセージ性が強く詰め込まられている。まさにドラマの内容とマッチしていたため、聴きながら視聴していたという人もいるのではないか。

バンドとして

『Sign』も確かにヒットしました、しかしながら同バンドが出した楽曲の中で00年代という枠の中で見ても高いところに位置づけられている。またこの頃からリリースペースも一年に1回程度にまで抑えられるなど、目に見えた活動の縮小が見て取れた。もうあれだけ稼いだのだから無理して活動する必要もない、一般人にしてみればそう映ってしまうかもしれません。筆者もそう見ていた時期もありましたが、21世紀に突入する前年度の時点で既に解散を考えていたことを知っていたら、それもやむなしといえるでしょう。

1つ言えることは、それだけミスチルとしてのバンド活動を行う意義を90年代に達成しすぎてしまい、更には桜井さん自身の精神を蝕む出来事が連続して起こるなど、あまりに濃すぎたせいもあるかもしれません。やるべきことをやり尽くした、頂上に至った後をどうするべきかを考えていなかったがために燃え尽き症候群を引き起こしてしまったのでしょう。

それでもファンは支え続ける

ですがSignなどから見ても、ミスチル人気は絶えず高いまま維持されていた。解散という英断をしなかったのには色々事情はあるのかもしれませんが、理由の中には退っ引きならない事態もあったのではないか。思えば00年代に突入してから、大型アイドルユニットが電撃解散するといった何かと騒がしいこともあったので今にしてみればモラルに欠けた世界に居続けた、彼らの嘆きが絶えずしてここで発布されたとも考えられます。

そう思うと、Singという名曲が皮肉にも感じられてしまうのは気のせいか。

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